難聴や聞こえにくいと感じる方へ

みなさんは、自分や周りの方の補聴器を検討する前に、どこからが難聴の始まりなのか考えたことはありますか?
「聞き返しが増えた。」「反応できない事がある。」など、人それぞれ難聴を疑う原因はあると思います。
今回は、難聴についてお話します。

1.難聴とは

難聴について調べると、「音が聞こえにくくなったり、まったく聞こえなくなったりする症状。」と出てきます。
健聴者(健康的な聞こえの人)でも、環境によっては、聞こえにくいと感じる事があると思います。
ただ、それだけでは難聴には当てはまりません。
健聴(健康的な聞こえ)と難聴の違いはどこにあるのでしょうか…

2.健聴と難聴の違い

健聴か難聴を判断するのは、「聴力」です。耳鼻咽喉科医が「聴力レベル」を見て判断します。
聴力レベルは、㏈(デシベル)で表記され、人が聞こえ始める音の大きさを表しています。
自分の聴力レベルを知るためには、聴力検査が必要です。
健康診断の聴力検査は、2つの音の高さで測りますが、病院等では7つの音の高さで測り、正確な聴力レベルを調べることができます。
聴力レベルの値によって、健聴か難聴または、どの程度の難聴か分かります。

3.聴力レベルの値


上の表は、聴力レベル別聞こえの程度を表したものになります。
25㏈以上は、難聴ということになります。
そして、難聴は4つ(軽度/中度/高度/重度)分かれており、聞こえ方にも特徴があります。

・軽度難聴
 小さな声の会話を聞き取れなかったり、聞き間違えたりする。
・中度難聴
 普通の大きさの声の会話を聞き取れなかったり、聞き間違えたりする。
・高度難聴
 大きな声の会話でも聞き取りにくい。
・重度難聴
 かなり大きな声でも聞き取りにくい。

ヒソヒソ話が聞こえにくい方は、軽度難聴。
会話で聞き返しが増えた方は、中度難聴など、
日常生活で、不便に感じることからも、どの程度の難聴なのか推測することができます。

4.補聴器はいつから始めるのがいいのか

WHO(世界保健機関)では、聴力レベルが40㏈以上の場合、補聴器の常時装用を推奨しています。
つまり、中度難聴から補聴器を常に使いましょうというわけです。
・会話で聞き返したり、聞き間違えが増えてきたと感じる方
・テレビの音量が大きいと言われることがある方 など
上2つの経験がある方は、補聴器の検討または、お医者さんや補聴器専門店で相談することを勧めます。

また、軽度難聴の場合、お医者さんと相談した上で、補聴器の使用を推奨しています。
聴力によっては、聴力レベルは低くても聞こえで困っている人がいます。

聞こえにくいと感じたら、耳鼻咽喉科または、補聴器専門店へご相談ください。

5.難聴と認知症の関係

聞こえにくいことで、脳に影響を与えることをご存知でしたか。
2015年に厚生労働省は、「難聴が認知症の危険因子の1つである。」と発表しました。
難聴になると、人との会話を避ける傾向にあり、脳への情報量も減少します。
耳から脳へ伝わる情報量の減少が、認知症の発症や進行に影響すると考えられています。

一方で、2017年第29回アルツハイマー病会議では、「予防できる要因の中で、難聴が認知症の最も大きな危険因子である。」と発表しました。
補聴器を使い、積極的に人との会話をすることで、脳に伝わる情報量が保たれます。
そのことが、認知症予防につながる可能性があります。
(必ず認知症を予防できるわけではありません。)

6.総括

難聴と健聴の違いは、聴力レベルの値でした。
聴力レベルを知るためには、耳鼻咽喉科で聴力検査が必要です。
補聴器に興味がある方は、お医者さんに補聴器の相談をすることをお勧めします。

そして、補聴器を検討される方は、認定補聴器専門店をご利用ください。
補聴器に関する専門的な知識・技術を持っている認定補聴器技能者という資格を持っている販売員がいます。
補聴器は、同じ機種を使っていても、音の調整で良し悪しが分かれます。
認定補聴器技能者は、4年間補聴器について学び、試験を通過した者だけに与えられる資格です。
確かな調整技術を持った販売員という安心の証でもあります。

タスク補聴器では、全6店舗に認定補聴器技能者が在籍しております。
難聴、聞こえの仕組みなど、補聴器以外のこともお答えいたします。
お気軽にご相談ください。

認定補聴器専門店 タスク補聴器